Dear HERO[実話]




「ねぇ龍ちゃん、メールで言ってた色々ってなに?」



私の問いかけに龍斗の表情が一瞬強張った。




「ん?あ~その話はいいよ…」



「何で?教えてよ。今日私、それを聞きに来たんだから…」



「いや俺の話はいいって…それよりお前どうなの?彼氏優しい?」



何でそこまで逸らすんだろう…




「……うん…優しいよ…」



「今の間はなに?」




私の顔を覗き込む龍斗。


うまくいっていないし、彼の優しさも分からない。

正直、壱春のことは理解できないでいた。




「いや…優しいよ…」



それでも、そう言ってしまったのはまだ少し壱春への想いがあったからなのかな。

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