Dear HERO[実話]



「龍ちゃんは?彼女…できた?」



声が震えそうになるのを誤魔化すように笑顔で聞いた。




「……ん……うん…まあ……」



「………」




……できたんだ。

そうだよね…いてもおかしくない。




「どのくらい付き合ってるの?」




答えを聞くのが恐いくせに、口が勝手に動く。




「いや、離れたり戻ったりを繰り返してたから…」




そうなんだ…

何度離れても戻ったんだ…


お互い相手がいて、それぞれの道を歩いているんだね。

それを受け止めてあなたに会った。

あの頃とはもう違う。



時間が経つといつのまにか昔の二人に戻っていた。

私が知ってる龍斗、龍斗が知ってる私に…


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