Dear HERO[実話]
「だから、今日ここに居るのもバレないように最新の注意払ってきてる。かなり覚悟決めてここに居るんだよ…」
だから…
だから私の家の近くにしようって言ったんだ。
「いつ結婚したの?」
龍斗の顔を覗き込むように見つめる。
しかし龍斗は時々目が合っても、私の顔をしっかり見ようとはしない。
それでも私は龍斗から視線を逸らすことができなかった。
「……一年半くらい前かな…」
「………」
……そんなに前?
正直、そこまで時間が経っていたとは思わなかった。
一年前…
まだ壱春に出会う前、私が龍斗に告白しようと思っていたときには既に結婚していたんだ。