Dear HERO[実話]
「上着持っていったほうがいいよ。ちょっと冷えるから…」
龍斗に言われ上着を持って、絵里の後ろを通った。
そして部屋を出ようとソファの上を歩くその途中…
……ゴンッ!
天井から吊るされているミラーボールに頭をぶつけた。
「………っ!」
「凛ちゃん、大丈夫!?」
二人の様子を見ながら歌っていた貴久は、私が頭をぶつけた瞬間思わず歌うのを止めた。
「…う、うん……大丈夫……」
カァー…と体が熱くなる。
頭を押さえながら顔を真っ赤にした。
恥ずかしい…
舞い上がってるのがバレバレだ。
早くこの場所から離れたいよ…。
運よく龍斗はその瞬間を見てなくて、ドアを開けて私が来るのを待っていてくれた。
外のベンチに座って話でもするのかなと思っていると…
「ドライブでもしよっか?」
そう誘われ、龍斗の車で近くのコンビニまで行くことにした。