Dear HERO[実話]
~♪~♪~♪
そんな私をメールの受信音が引き止める。
携帯に目をやると、そこに見えたのは紫色の着信ランプ。
ピカピカと点滅している。
それは特別なもの。
だって紫はあの人の色だから……
そっと携帯を開いた。
開かれた画面に写る『新着メールあり』の文字を見つめたまま、時が止まったように感じた。
きっとほんの数秒…
私は携帯から目が離せなかった。
その間も紫色の光は何度も何度も点滅する。
そして、それよりも速く私の心臓は鼓動し始めるんだ。
カチ……
静かに新着メールを開いた。
そこには昔から変わらない絵文字を交えた可愛いメール。
それが私の心をほっとさせていた。