Dear HERO[実話]


龍斗は家まで送ってくれた。


「またね…」と言って別れる二人。


この日、私は完全に龍斗に恋をしていた。



それから二人は毎日のようにメールするようになり、一つ一つ龍斗のことを知っていく。



龍斗には兄弟がいて長男であること。

車関係の仕事をしていて、誕生日は私と10日しか違わなくて同じふたご座。

いつもつけてる香水はFENDIだったこと。


車に乗ると鼻をかすめる香水の甘い香り。

その香りが大好きになった。




そんな二人の様子を見て莢香が声をかけてきた。



「凛、リトさんとどう?」


「うん♪今、毎日のようにメールしてるよ!」



自然と笑顔になる。

龍斗との出来事を莢香に伝えたかった。



「そっかぁ。リトさんのこと好きになった?」



「……うん」



突然の莢香の問いかけに戸惑ったけど、赤面しながらも自分の素直な気持ちを告白した。

< 46 / 407 >

この作品をシェア

pagetop