Dear HERO[実話]



「バイト何時まで?」



「えっと…いちを6時まで」



「そっか…じゃあ6時にバイト先まで迎えに行くよ」



「………!?」



会えないんだ…

そう諦めかけていただけにビックリした。



「えっ…会ってくれるの?」



わざわざバイト先にまで迎えに来てくれるなんて考えてもいなかったから。

そんな私に龍斗は優しい声で一言…





「だって俺、凛ちゃんのサンタだから…」



どんな表情で龍斗が言っているのかは分からないけど、私は一気に胸と顔が熱くなってくるのを感じた。

電話越しの私のそんな姿に龍斗は気付いていないだろうけど…



そして二人はイブに会う約束をした。


クリスマスはリトさんと過ごせる…



サンタに会えるんだ。

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