Dear HERO[実話]
悲しい過去
龍斗には夢があった。
その夢をこの日初めて話してくれたんだ。
いつも冗談交じりで話していた龍斗が突然真剣な目を向ける。
今までの甘い空気は薄れて張り詰めていく感じがした。
その目を逸らすことができず、私の表情からも少しずつ笑顔が消えていく…
ねぇ…知ってた?
私はあなたの瞳に弱いんだ。
真っ直ぐな目も、からかうときの目も、無邪気に笑う目も
鋭く強い目も、真剣な目も、優しい眼差しも…
すべて私の心を満たしていく…。
ドキドキが止まらないよ。
あなたへの想いが止まらない。
だから私はあなたの話を真剣に受け止めようと思った。
知りたいと思ったんだ…。