君は特別です。
「佐々木くーん。待ってくださいよ。」
もちろん止まってくれないわけで。
追いかけっこはこの前の倍の時間、10分にも達しました。
「「ゼェゼェ…。ハァハァ…。」」
お互い息が上がりっぱなし。
少し落ち着かせてから喋った。
「佐々木君。どうして私から逃げたんですか??」
「篠崎と顔を会わせたくなかったから。」
「えッッ?? コウ…晃哉とですか??」
どゆこと??
「――コウでいいよ。違う。あいつじゃない。…未桜のことだよ。」
なんで私?? まぁいいや。