君は特別です。
「――そこまで言うんなら許してやるよ…。」
しょうがなく許してやった。
聞くところ、極悪人ってわけでも無さそうだし、何より未桜にあんな悲しそうな目で見つめられちゃあ、許すしかないでしょうよ。
すると篠崎は凄く嬉しそうに「ホントですか?? ありがとうございます!」と微笑みながら言った。
そして次の瞬間、俺の手を握ってきた。
――っ!! 大胆過ぎんだろ…。俺の気持ちも知らないで…。
チラッッと未桜を見ると、凄く嬉しそうに俺を見ている。
そんなに嬉しかったのか…。
――未桜にとってあいつは、凄く大事な奴なんだろうな…。
少し羨ましいが、恋愛対象では無さそうだ。
―もっと未桜にアピールしないと、いつか誰かに奪われちまうかもな…。