君は特別です。
つい俺は約束の時間の一時間前――6時に学校についてしまった。
楽しみすぎて、待ちきれなかったからだ。
教室に入ると、勿論誰も居なかった。
――しょうがない。屋上に行くとするか…。
屋上に行って更に続くはしごを上りきる。
ここは俺の特等席だ。
昼休みはいつもここにいて、空を見上げた。ただ、いつ見ても綺麗だと思えなかった。
ここ3ヶ月は相田といつも一緒にいたから、ここに来ることがあまりなかった。
久し振りに空を見上げる。
そこには雲ひとつない、爽やかな青空が広がっていた。
まるで、相田みたいだ。
こんなに空が綺麗だと思ったのは今が初めてだ。これも相田のおかげだな。今は心がスッキリしている。自分でも気づかないうちに“友達が欲しい”と思っていたんだな…。