君は特別です。
誰に誰に!! 不審者が出たの!? それなら早くいってよー。そりゃあ、言われたら気を付けるよー。
「それ、早くいってよね。」
そう言い、いつの間にか着いた我が家に入っていく。
「はぁ……。ホントに未桜、わかってない。」
ちょっと低くて怒ったコウの声。
びっくりしたときにはもう私は壁に押し付けられていた。
「ちょっとコウ!! なんのま……んッッ!!」
意図も簡単に私の両手首を片手で押し付け、もう片方の手で私の口を塞ぐ。
「んー!! んー!!」
はーなーせー!!
何とか逃れようとするけど、コウの力が強すぎてびくともしない。
コウ、いつのまにこんなに力強くなってたの……??
前は私より弱くて、非力だったのに……。
もう、コウは“男の子”じゃないんだ…。