君は特別です。
なるほど……。納得したような、してないような……。
ていうか私、今まで女子じゃなかったの!?
うぅ…。それはそれでショッキングです。
一人で落ち込んでいる私を無視して、千尋はペラペラと話を続ける。
「だから、そんなに悩まなくていいのよ。」
「うん……。――そうだね!! 悩んでるなんて、私らしくない!! それこそ篠崎未桜なのだ!!」
「よしよし。いつもの未桜に戻って良かった。」
調子に乗って、椅子の上にたつ。
そんな私に、今はあまり会いたくなかった人が近づいてくるのを、私は気づかなかった。
「なにしてんだー?? 未桜??」
ガタゴトッッ
更に大きい音が、教室内に響き渡る。