君は特別です。
しまったぁ……。ここが教室だってこと、忘れてたぁ…。
勿論、クラスメイトは一気に視線をこちらに向ける。
「大丈夫ーー?? 未桜。」
「どうしたー?? 篠崎っち。」
「みーちゃん、保健室行く??」
皆がいろいろなあだ名で私を心配してくれる。
「大丈夫ですよ、ありがとうです。」
昔の私だったら、こんな心配されなかった。
これも佐々木君のおかげだなぁ…としみじみ感じる。
おぉっと。今はこんなこと考えてる場合じゃなかった。
「コ、コウ……。びっくりさせないでよ……。」
少しどもりながら、コウに怒る。
おかげで恥をかいてしまったではないか。