君は特別です。
どうしようか…。
うーんと考えてたら、自分の持っているものが目に写った。
イチゴチョコアイスクリーム。
お散歩の途中に買ったんだ。
私の大好物だからね。
「あっ。」
途端に、この子を泣き止ませる方法が思いついてしまった。
が、それを行うにはかなりの根性がいる。
うぅ……でも今はこれしかない!!
「はいこれ!」
私は持っていたアイスを男の子に差し出した。
うぅ…私の大好物が…。
泣きそうになるが、ぐっと涙をこらえる。
男の子を見ると、凄い笑顔でニコニコしていた。
そしてアイスを食べ始めた。
「ありがとう!」
可愛らしい声でお礼を言われた。
キュンッッ
おっ、可愛いとこもあるじゃないか。
そんな顔で言われたら、文句の1つも言えないじゃないか。
「いーえ。もう泣くなよ? 男の子なんだからね。じゃ。」
そう言って男の子に別れを言う。
「ばいばいー!!」
男の子は元気よく手を振り続けている。
ふふっ、ばいばい。
そう心の中で呟いた。