後輩くんは俺様王子
Chapter.0
………………君は、覚えているだろうか。
10年も前にあった、あの日のこと。私のことを。
私は、覚えているよ。
かわいくて、甘えん坊で、泣き虫で。
いつも私はお姉ちゃんぶって、「私が守るからね」なんて言ってた。
そしたら君は「……うん。でも、いつかはボクがお姉ちゃんを守るからね」って。
その言葉はとても嬉しくて。
幼いながらに君に恋をしていたんだ。
あれから、会えなくなったけど
君は今どうしているんだろうか。
どんな風に成長しているんだろうか。
君の事を忘れたことはなかった。
むしろ、今でも君が好きなのかもしれない。
____そんな君との物語が始まる。