後輩くんは俺様王子
その仕草や表情が妙に色っぽくて……
私の顔は真っ赤になる。
「ククッ………。南美センパイ、わかりやすすぎ。本当に昔と何も変わりませんね」
「なっ………!?ちょっと、バカにしないでよ!!」
「そうやってすぐムキになるとこも何も変わってませんね」
なんかものすごくからかわれてる気がするけど、確かに聖也くんの言う通りだ……。
私って、すぐムキになったり怒りっぽかったり、柑奈ちゃん曰く“子供っぽい”らしい。
「うぅ…………」
悔しいけど、何も言い返せなくなった私は仕方なく口を閉じる。
「…………そういえば、なんで聖也くんこんな所にいるの?新入生はもうとっくに帰ってる時間でしょ?」
ふと、思い出したように私は聖也くんにそう聞く。
聖也くんは新入生だし、本来なら学校にいてはいけない時間のはずなんだけどな……。
「………あぁ、南美センパイのこと探してたんですよ。だけど、綺麗な桜が咲いていたんで見てたんです。」
「あ、なるほど………って、私のこと探してたって、なんで?」
「俺、南美センパイがいたからこの学校入ったんで」