後輩くんは俺様王子
「あー、びっくりさせようと思って言ってなかったかもー。ごめんねっ」
てへぺろ☆みたいな効果音がつきそうな感じで謝るママ。
なんでそんな大事なこと言っといてくれないのよ!!ママったらほんとにもう………。
「ね、言ったでしょ?帰ればわかるって」
「いや、聖也くん、先に言って欲しかったかな……」
こんなの、心臓に悪いったらありゃしないんだけど………。
「あら、聖也くん!高校合格おめでとう!!」
「聖也、南美ちゃんと一緒に帰ってきたの」
「あ、ありがとうございます。
うん。学校でたまたま見つけれたからね」
嘘ばっかり………私のこと探してたって言ってたくせに………。
てか、来てたのは聖也くんのお父さんお母さんか。
「聖也、一旦帰って着替えといで。鍵持ってるでしょ?」
「あー、うん」
「あ、南美も着替えといでー」
「はーい」
私は自分の部屋に戻ると、楽な服を掴んで着替える。
下に行くと聖也くんは既に戻ってきていて、楽しそうにご飯を食べていた。