後輩くんは俺様王子



「………南美センパイ大丈夫?」


はあ……と、ため息をついてると、聖也くんが私の所に来た。



「あーうん。まあいつものことだからねー」

パパが悪酔いするのはいつものこと。
普段ほとんどお酒なんか飲めないくせに、こういうときは無理して飲むんだよねえ………。


「でもなんか、疲れてそうですけど……」


そう心配してくれる聖也くん。
だけど、ママに「聖也くーん!」と呼ばれ、聖也くんも大変そう。


「私は大丈夫。聖也くんの方が大変そうだけど大丈夫?面倒だったら無視とかしていいからね?」

「いや、俺はそういうの大丈夫ですよ」


なんて会話をしてるとまたママが聖也くんの事を呼ぶ。

「あー、はい!今行きます」

「いいよー、私のこと気にせず行ってきなよ。私ここでご飯食べてるし!」

「あー、じゃあ、また戻ってきます」


そう言ってママの所に行く聖也くん。

私のことなんて、ほっとけばいいのに………。


やっぱり、聖也くんは優しいのかもな………。









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