後輩くんは俺様王子
後輩くんと初登校
−−−−−−−−−−−−チュンチュンッ
「………全然寝れなかった…」
あのあと、なんとか聖也くんは家に帰したんだけど、どうしても目を瞑ると思い出してしまって…。
「何してるんだろ私…。なんであんな忘れられないわけ?」
たった一日で今までの聖也くんのイメージが一気に崩れ落ちたんだけど、あの俺様っぷりはどこで培ったんだろう。
とりあえず、今日会うのが憂鬱すぎて仕方ない。
目瞑るだけで思い出して赤くなるのに、実際に会ったらどんなことになるか……。
「南美ー!何してるの、遅刻するわよー!」
「はーい!今行くー」
寝不足で重たい体をベッドから起こして制服に着替える。
部屋から出て、リビングに行くとお母さん特製のサンドイッチがすでにテーブルに置かれていた。
それを食べるといつものように髪をセットしてカバンを持って家を出る。
「お父さんお母さんいってきまーす!」