後輩くんは俺様王子
「ふぅん。……それより南美、時間大丈夫なの?今日はやく行くのよね?」
「………あ!やばい!!
柑奈ちゃんごめん!先行くっ!!」
柑奈ちゃんは呆れたようにため息を吐きながら、いってらっしゃい、と言った。
それを聞いて、私は全速力で学校までの道を駆け抜いた。
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「………只今を持ちまして第47回入学式を閉式致します」
教頭先生のアナウンスで、入学式は終わった。
それを聞き、新入生は体育館を退場する。
「………はぁ、よかったぁ」
私はポツリ、と呟いた。
あのあと、なんとか練習に間に合った私は簡単に最終確認をし、全校生徒とピアノを合わせた。
その後、入学式が始まって式が進んでいき、合唱の時間になって……
少し緊張もしたけど、落ち着いて弾くことができた。
合唱も今までで1番の出来になり、入学式は無事終わったのだ。
「在校生の皆さんは会場の後片付けがあるので、しばらくそのままでお待ちください」
入学式の担当の先生がマイクを通してそう言う。