カタリ カタリ
間近でつる葉ちゃんの顔を見ると、 ほんっとかわいいと思う。

私はそんなつる葉ちゃんの唇に紅を差し、顔と首筋にまで惜しげもなく白粉を叩いていく。
目尻は赤に染め、髪は後れ毛なく結い上げてる。
「目、あけていいよ」

私がそう言うと、つる葉ちゃんはゆっくり瞼を上げる。

< 16 / 47 >

この作品をシェア

pagetop