カタリ カタリ
「……そうか…つまらん事を聞いてしまったな……すまない」

「いいの…慣れてるから」
私はそう言って微笑む。
すると今まで私に近づきもしなかった男が、私のすぐ横に移動して座った。
そして私の顔を覗き込む。

……近い

顔が触れ合いそうなほどの至近距離で見つめてくる。

何なの…この男は

近くで見るとさらに綺麗な顔してる…

「お前、綺麗な顔してるんだな」
「はあっ!?」

自分より綺麗な顔の男に褒められ、私は女とは思えないような声を出してしまった。

……しまった。

あんな大声だしたら、引かれるに決まってる。
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