カタリ カタリ
………何…ここは

急に悪寒が私を襲い、私は思わず口を手で覆う。
……なんなの……

「ううっ…」
胃液がのぼってくるのを感じ、私は必死に堪える。

そこにいたのは、格子ごしにいた、歯の無い、額に変なコブができた老婆。
着物は一枚も着ておらず、右腕に何かの焼き印が押されている。

老婆の醜い身体と顔を見て、客たちはあきかに喜んでいた。

……狂ってる

ここの男どもは、人間じゃない…。

その横を見ると、両足がない男もいた。
その男は、上半身は着物を着ていたが、足が無い部分の境目は丸出しになっておりどういう無くなり方をしたのかよく分かるようになっていた。

……もういい

奥にもまだ二人ほどいるけど、とても見る気にはならない。

気持ち悪い

ここは、おかしい

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