スノーホワイト
第一章
白雪姫の日記
私にはお父様とお母様がいません。
二人ともはやりの病で死んでしまいました。
この国にいるのは年が離れている兄上。
私に兄弟はたくさんいました。
皆お姉さまでしたので、お嫁に行ってしまいました。
私の名前は白雪。
皆は『白雪姫』って呼びます。
今年で十二歳になります。
私にお父様とお母様がいなくても、私は平気です。
乳母や召使い、時折お姉さまたちが帰って来てくれます。
だから、毎日が楽しいのです。