不滅のLIAR!
「もういいからさ、さっさと帰んなよ」


顔を上げてそう言ったリンは何とも言えない目で俺を見た。


怒ってるような呆れてるような、温かみのない突き放すような冷めた瞳の色。


でも俺は怒ってる感情以外ははっきりと認識出来ず、いまいちピンと来ない。


思わずそんなリンに近寄りたくなって床から両手を離し腰を浮かせかけたけど、近寄れなかった。


だって、だって、俺の本能が察知してる。これ以上勝手に踏み込んだら、死、あるのみ……。


眉間に深いシワを寄せダラダラと汗をかき、正座に戻って固まる俺にリンが言った。


「しばらく距離置きたいから、そっちからは絶対連絡して来ないで。そんじゃ、バイバイ」


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