不滅のLIAR!
それら全てのギャップを当たり前のように受け入れさせる「お嬢」は、明らかに他の人とは違う存在感を漂わせてた。


そしてほんの一瞬だけどこか遠くを見つめるようなぼんやりとした仕草に、更に不思議な魅力を感じた気がした俺。


でもこのあと何度か阿部さんと通ってリンと顔を合わせたとは言え、俺達はまだちゃんと出会っていない状態だった。


俺だって少し変わった人もいたもんだって、特別色めく何かを感じてたわけじゃなかったんだから。


その異色の「お嬢」と影の薄いただの客の関係が、阿部さんの軽い思い付きで急接近したのはそれから半年後の事。


突然阿部さんが仕切ったショップ店員とモテない牧場連中との飲み会だ。


簡単に言っちゃえば、合コンだけど。


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