不滅のLIAR!
阿部さんという共通の知人がいたせいか、リンは何の警戒心もなく俺に携帯番号を教えてくれた。


俺はこの時平静を装ってたけど、内心はもちろん両腕がちぎれ飛ぶほどのガッツポーズ。


もう嬉しくて嬉しくて、胸が踊るってまさにこの事なんだって初めて体感した。


果たして俺は、過去にこんなにも喜んだ出来事があっただろうか。


リンの連絡先を手に入れて間もなく、俺だけが盛り上がったカラオケ大会、いや合コンは、微妙な空気のまま終了した。


リン達と別れ牧場に向かい始めた車内では、今頃になって誰が可愛かったとか笑顔で名前を呼ばれたとかおかしなテンションの会話が飛び交ったけど、お前ら遅すぎだっつうの。


心配しなくても二度と誘われないっつうの。


正直そんな事に構っちゃいられない俺は、またリンと会うためだけに頭を働かせ速攻で動き出した。


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