不滅のLIAR!
いや!ちょっと待て!そんな馬鹿な!そんな事ありえるわけがないだろう!


暗いから見間違いかもしれない!もう一度よく見ろ俺!


飛び込んできた思わぬ表情に衝撃的な違和感を感じつつ、少し背け気味のリンの顔をひんむいた目でよくよく覗き込んだ。


そして俺は引き裂かれた胸に更に塩を塗り込まれた錯覚に陥る。


ぐぬぬぬ!まま、間違いない!


厚い唇が見えなくなるくらい固く口を閉じてるのに、フルフルと歪みながら引き上がっていくその口角。


シバシバとしょぼつかせ必死に俺の視線から逃れるその瞳。


肩の震えを止めようと不自然に硬直したその体。


こっ、これは完全に悲しみに打ちひしがれた表情ではない!


リンが、リンが、笑ってるー!!


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