不滅のLIAR!
「わー!やめてえー!」


俺は悲鳴をあげたけど、時すでに遅し。


六畳一間いっぱいに季節はずれの雪を降らせたリン。


フワフワと宙に舞い続ける細かく白い無数の雪達は、まるで本物みたいで別世界のようだけど、残念な事にここは俺の部屋だ。


あまりの仕打ちに一瞬呆然としてしまう。


するとはしゃぎ始めたリンは、ヒラヒラと舞い落ちた雪を満面の笑みですくっては吹き、すくっては吹き。


……駄目だ!無邪気な笑顔が可愛いじゃないか!怒る気にもなれない!


「もー、これどうすんだよぉー!」


仕方なく苦笑してると、リンは身を乗り出して俺に向かって駄目押しの一吹き。


「わっ!」


見事にかぶった俺は、ほぼ全身真っ白い雪だらけになった。


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