不滅のLIAR!
「なんで断ったの?三回って三人って事?」


聞かなきゃいいのに、でもやっぱちょっと知りたい。リンの過去ってやつを。


「そうだよ。断った理由か……、結局そこまで好きじゃなかったって事じゃね?」


他人事みたいに渋い顔で言うリンを見ながら、またへーと言いつつ煙草をくわえた。


プロポーズまでしてフラれるなんてどえらい不幸、考えただけで鳥肌が立つ。俺なら即死だ……。


「あのね、私って100%で人を好きになれないんだ。どうしても心の中に余裕を作っておくって言うか。もともと永遠の愛なんてありえねーだろって感じでさ」


眉間にしわを寄せて自嘲気味に口元だけを笑わせるリン。


おい、そんな淋しい事言うなよ。永遠の愛って、響きだけでも素敵じゃないか?


そこで俺はハッとして一瞬目を見開いた。


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