心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
あたしは、言葉もなく黙り込んでいた。





すると、加賀さんが、つなぎあった手をぎゅっと握りしめてきた。





そして一歩、踏み出す。








「………君、椎名くん、だよね?



みゆちゃんの幼馴染の。





………悪いけどさ。



みゆちゃんと俺は、付き合ってるんだ。




だから、毎日、一緒に帰ってる。





手をつなぐのも、あたり前だろ?」








加賀さんに強い視線で見つめられても、カナタは揺らぐこともない。





まっすぐに、加賀さんの目を見つめ返している。







「……………」








そしてそのまま、何も言わずに離れていった。









最後に、無感情な目であたしに視線を投げかけてから。







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