心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~








気がついたらもう、こんな時間。




一時間以上も、加賀さんと裏庭で話していたらしい。





教室棟の中は、がらんとしていた。




テスト週間ということもあって、大会前で活動してる部活生以外は、もう帰ってしまったようだ。







あ。



そういえば、カナタ………。






一緒に帰るって言ってたのに、あたし、何も言わずに、教室に置いてきちゃったけど。






…………もう、帰っちゃっただろうな。





なんせ、時間の無駄が何より大嫌いな、超ストイックガリ勉くんだし。






きっと今頃は、家に帰り着いて、いつものように勉学に励んでいることだろう。








なんだか、後ろから加賀さんが追ってきてるんじゃないか、って気がして、あたしは足早に教室へと向かった。





案の定、一年生の教室のあたりはしんと静まり帰ってる。






人がいそうな気配はない。






あたしはがらりと教室のドアを開いた。







< 315 / 600 >

この作品をシェア

pagetop