心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
そんな夏休みの初日。





昼よりも少しは暑さもマシな、朝の8時半。






窓という窓を開け放った涼しいリビングで、あたしはぼーっとソファに座っていた。







ふいに、がちゃり、という無機質な音があたしの耳に届いた。





カナタの家の玄関の、鍵が開く音だ。






あたしは何気なくそっちに目を向ける。








あ、カナタだ。





なんだかたくさんの本が入っているらしい、重そうな鞄を持って、出かけるところだった。





ああ、やっぱり今年も、図書館通いか。








………もしかして、トミタハルコと?







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