心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
カナタは、何も言わなかった。




あたしを探して駅に来たなんて、一言も。





たまたま駅に居合わせたのかと、あたしは思っていた。






なぁんだ、カナタったら。





もう、素直じゃないんだから………。







さっきは、あたしが鞄を持ってきて、焦ってたんだな。





自分が慌ててしまったことを、きっと知られたくなかったんだ。







………ぷ。



かわいいとこあるじゃん。






男としてのプライド、ってやつ?






そんなの、カナタにあるなんて、なんか変な感じだけど。







………そっか。




あたしは、カナタが男の子だって、あんまり意識したことなかったんだ。







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