心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
………そうは思うものの。
どう返事をすべきか、なかなか思いつかない。
返信するのは、ちょっと考えてからにしよう、とケータイをポケットに戻した。
カナタはあたしの動揺や葛藤など無関係みたいな超然とした様子で、なんだか難しそうな、渋い色の背表紙がついた本を読んでいる。
「………なに読んでんの? カナタ。
それ、もしかして英語の本じゃない?」
するとカナタは、いかにも驚いたように目を上げた。
「なに言ってんの? みーちゃん。
これが英語に見える?」
そう言って、カナタは本を持ち上げて、頁が見えるようにあたしに向けてきた。
アルファベットがこれでもかと並んだ、攻撃的な紙面だ。
「………え? 英語でしょ?」
とりあえず、どー見ても日本語じゃない。
どう返事をすべきか、なかなか思いつかない。
返信するのは、ちょっと考えてからにしよう、とケータイをポケットに戻した。
カナタはあたしの動揺や葛藤など無関係みたいな超然とした様子で、なんだか難しそうな、渋い色の背表紙がついた本を読んでいる。
「………なに読んでんの? カナタ。
それ、もしかして英語の本じゃない?」
するとカナタは、いかにも驚いたように目を上げた。
「なに言ってんの? みーちゃん。
これが英語に見える?」
そう言って、カナタは本を持ち上げて、頁が見えるようにあたしに向けてきた。
アルファベットがこれでもかと並んだ、攻撃的な紙面だ。
「………え? 英語でしょ?」
とりあえず、どー見ても日本語じゃない。