心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
あたしは憮然としたまま、カナタについて図書館を出た。






郵便局の前に来たところで、カナタが足を止める。







「あ。そういえば僕、帰りにATMで振り込み頼まれてたんだ。


みーちゃん、ちょっと待っててくれる?」






「あ、うん。じゃ、外にいるね」






「ふらふらしちゃだめだよ?

ちゃんとそこにいてよ」






「………なによ、子ども扱いして。

あたしゃ小学生か」






「なに言ってんの、幼稚園児だよ。

じっと待っててって言っても、いつもすぐどっか行っちゃうじゃない」






「はぁ? それいつの話!?」






「中3のときもあったよね。

うちの家族と一緒に動物園いって、気がついたらみーちゃんがいなくて、ほんとあの時は皆で大騒ぎしてずいぶん探したよ」






「う。あれは………。

フラミンゴがきれいで見てたら、いつの間にか皆がいなくなってて………」






「ほーらね。

みーちゃんは気をとられるものがあると夢中になって、すぐ周りが見えなくなっちゃうんだから」






「………うぅ、否定できません……。

ここで大人しく待ってます………」






「素直でよろしい。

じゃ、しばらくお待ちを」







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