心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
それを聞いて、加賀さんの目が、じとりと据わった。







「なんだよ、言い訳か?


言い訳なんかできるのか?



俺、ずっと見てたんだぞ?


ケータイ鳴らしたらちゃんと取り出して確認したのに、そのまま戻しただろ?



そういうの、無視したって言うんじゃないか?」









………え?




ずっと、って?




ずっと見てたの?





それって、どういうこと………?








ぞくりと、背筋が凍った。






次の瞬間、あたしは走り出していた。







加賀さんは、いきなりあたしが逃げたことに驚いて、追いかけるのが一瞬おくれた。







その間に距離をかせいで、たまたま来たバスに飛び乗る。




バスのドアが閉まる。




加賀さんが追いついて、バスのドアを叩いている。








「運転手さん!!


開けないでっ!!」








あたしは大声で叫んだ。







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