心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
「あなた、大丈夫?」






近くに座っていたおばさんが、気遣わしげに声をかけてくれた。





はっとして顔を上げると、バスには10人くらいの人が乗っていて、あたしは注目を浴びてるのを感じた。







「あっ、ごめんなさい。


お騒がせしちゃって………」






「それはいいんだけど。


………あれって、ストーカーってやつなんじゃないの?」







おばさんはものすごく心配そうな顔をしている。







「………いえ、というか、ちょっと、こじれちゃってて………。


とりあえず、今日は逃げちゃったんですけど………」






「まぁ………親御さんに相談した?」






「いや、そんな、心配させちゃうんで………」






「そうなの?


何かあってからじゃ遅いんだからね?


早く誰かに相談しなさい」






「あ、ありがとうございます………」







あたしが呟くように言うと、おばさんは励ますように肩を叩いてくれた。






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