心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
あたしなりに色々考えた末、とりあえずカナタの家に行ってみることにした。





玄関でチャイムを鳴らすと、カナタのお母さんが出てきた。






「あら、美遊ちゃん、こんばんは」





「こんばんは。


あの……カナタ、帰って来ました?」






おばさんはきょとんとした顔になる。







「え? まだだけど………。


あれ、美遊ちゃんと一緒に図書館行ったんじゃなかった?」






「あ、あの、そうなんですけど………。

カナタが用事してる間に、ちょっと………知り合いに、会って。


………色々あって、申し訳ないんですけど、あたしだけ先に帰って来ちゃったんです………」







あたしはしどろもどろに説明した。






「あら、そうだったの。


あの子、意地っ張りだから、携帯電話もたせようとしても持ってくれないのよね。


ごめんねぇ、このご時世に、連絡とれなくて不便でしょ?」







逆におばさんに謝られてしまって、あたしはいたたまれない気分だった。






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