やさしい手のひら・中編【完結】
「おはよう」

私より先に優香が学校に来ていた

「今日行けるんだよね?」

優香に聞かれ、

「うん、行けるよ」

「場所、私が決めていい?」

「うん、いいよ。私まだぜんぜん知らないし」

優香は埼玉の人でちょくちょく東京に来て、遊んでいたらしく、今回は優香の行きつけの店へ行くことに決まった

「クラブなんだけど、いい?」

「うん。いいよ」

地元のクラブは行ったことはあるけど、都会のクラブということもあって、ドキドキしてしまった

一度、家に帰り近くの駅で待ち合わせをした。凌には優香のことを話し、一緒に行くことを伝えた

「ごめーん」

優香がちょっとだけ遅れて、走って来た

「ごめんね。彼氏が出る前に電話掛けてきてさー」

「気にしないで」

「ありがと。じゃあ行こっか」

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