やさしい手のひら・中編【完結】
「よし、風呂入ろう」

いつものように私と健太はお風呂に入り、いつもようにくつろいでいた

「ツアーどうだったの?」

「うーん、手応えはあったかな」

「そっかー、最後の東京は優香と由里と行くね」

「あと2週間で東京だから、すぐだよ」

「うん」

「亜美、俺のいない間、甘えん坊になったな」

私はさっきからずっと、健太から離れず傍にいた

「だってぇ・・・」

「俺も寂しかったよ」

健太は私の顎を持ち上げ、フッと私の好きな笑顔で笑い、私の目を見て、

「亜美」

と、愛しい声で私を呼び、そのまま私をゆっくりとソファに寝かせた
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