やさしい手のひら・中編【完結】
「赤ちゃんのことを忘れないように胸に刻んでおこう」
「うん」
私は落ち着きを取り戻し、凌と由里がいるキッチンの食卓テーブルの方を見た
「あれ?凌と由里は…?」
「帰ったよ」
「え?いつ?」
「かなり前に」
「知らなかった…」
「気使ってくれたんだろ」
「う…ん」
何もお礼を言えずに2人は帰ってしまった…特に凌にはいっぱい迷惑をかけてしまった
凌が健太に電話をしてくれなかったら私達は別れていたかもしれない
「本郷は今でも亜美を大切に思ってるな。今回はあいつのお陰で亜美が助かったし、亜美の記憶が戻った…。俺、しっかりしないとあいつに亜美取られそうだな」
健太は笑っていたけど、どことなく寂しそうに見えた
「凌には感謝してる。でも私の気持ちは…健太だから…」
「おぉ」
私の頭を軽く撫でてくれた。これだけで心が安らぐ
「私、30日に実家に帰ろうと思ってるんだ」
「一人で?」
「ううん。由里と」
「いつまで?」
「まだわからないかな」
今回のことで心配を掛けてしまったから、ゆっくりするつもりでいた
「俺、2日から休みだから向かえに行くよ」
「え、いいよ。わざわざ遠くまで」
「亜美の親に謝りたいから…それに久しぶりに帰りたいかな」
「うん。じゃあ待ってるね」
「うん」
私は落ち着きを取り戻し、凌と由里がいるキッチンの食卓テーブルの方を見た
「あれ?凌と由里は…?」
「帰ったよ」
「え?いつ?」
「かなり前に」
「知らなかった…」
「気使ってくれたんだろ」
「う…ん」
何もお礼を言えずに2人は帰ってしまった…特に凌にはいっぱい迷惑をかけてしまった
凌が健太に電話をしてくれなかったら私達は別れていたかもしれない
「本郷は今でも亜美を大切に思ってるな。今回はあいつのお陰で亜美が助かったし、亜美の記憶が戻った…。俺、しっかりしないとあいつに亜美取られそうだな」
健太は笑っていたけど、どことなく寂しそうに見えた
「凌には感謝してる。でも私の気持ちは…健太だから…」
「おぉ」
私の頭を軽く撫でてくれた。これだけで心が安らぐ
「私、30日に実家に帰ろうと思ってるんだ」
「一人で?」
「ううん。由里と」
「いつまで?」
「まだわからないかな」
今回のことで心配を掛けてしまったから、ゆっくりするつもりでいた
「俺、2日から休みだから向かえに行くよ」
「え、いいよ。わざわざ遠くまで」
「亜美の親に謝りたいから…それに久しぶりに帰りたいかな」
「うん。じゃあ待ってるね」