やさしい手のひら・中編【完結】
「明日学校?」
「うん」
「仕事終わったら、亜美のうちに行く」
「うん。変装して来てね」
「しねぇよ」
笑いながら、車の鍵を持ち
「帰るか?」
まだここにいたいと思ったけど、私も短大があるし、健太も生番組があると言っていたから仕方がない
「・・・うん」
「明後日、亜美のうちから仕事行く」
「うん!」
地下に下り、健太の車に乗って私は家まで送ってもらった。車を降りようとした時、私の腕を掴み、健太の方へ逆戻りしてしまった
キャッ
「おやすみ。明日電話する」
軽く触れるキスをして健太は帰って行った
健太の車が見えなくなるまで、私はそこに立ち止まりずっとテールランプを見ていた。そして今、健太の唇が触れた自分の唇を触ってみる
とても温かい気持ちになっていた
部屋に入り、誰もいないのにいつもの癖で
「ただいま」
と言ってしまう
コートを脱ぎ、すぐにテレビをつけた。なんとなく、静けさが嫌で最近はテレビがついたままだった。別に見る訳でもなく、ついているだけでよかった
携帯を見ると凌から電話が入っていた。私は掛け直そうと思って、凌の名前を出したけど、今この状況で私は何を言うつもりでいるのか自分でもわからなくなってしまった
それを考えるとやっぱり掛けることができず、携帯を閉じテーブルの上に置いた
「うん」
「仕事終わったら、亜美のうちに行く」
「うん。変装して来てね」
「しねぇよ」
笑いながら、車の鍵を持ち
「帰るか?」
まだここにいたいと思ったけど、私も短大があるし、健太も生番組があると言っていたから仕方がない
「・・・うん」
「明後日、亜美のうちから仕事行く」
「うん!」
地下に下り、健太の車に乗って私は家まで送ってもらった。車を降りようとした時、私の腕を掴み、健太の方へ逆戻りしてしまった
キャッ
「おやすみ。明日電話する」
軽く触れるキスをして健太は帰って行った
健太の車が見えなくなるまで、私はそこに立ち止まりずっとテールランプを見ていた。そして今、健太の唇が触れた自分の唇を触ってみる
とても温かい気持ちになっていた
部屋に入り、誰もいないのにいつもの癖で
「ただいま」
と言ってしまう
コートを脱ぎ、すぐにテレビをつけた。なんとなく、静けさが嫌で最近はテレビがついたままだった。別に見る訳でもなく、ついているだけでよかった
携帯を見ると凌から電話が入っていた。私は掛け直そうと思って、凌の名前を出したけど、今この状況で私は何を言うつもりでいるのか自分でもわからなくなってしまった
それを考えるとやっぱり掛けることができず、携帯を閉じテーブルの上に置いた