やさしい手のひら・中編【完結】
「ここにいたんだよな」

私の後ろからお腹に手を置いた

「見たかったな。俺達の赤ちゃん…」

お腹にある健太の手がとても暖かい

「うん」

「また会えるよな」

「うん。また会える」

私は健太の手の上に自分の手を置いた

「亜美、好きだよ」

健太が私の耳元で囁き、その言葉に胸がキュンとなり胸が熱くなる。私はゆっくりと振り返り健太を見た

「私も大好き」

健太の大きな胸に顔を埋め、健太の温もりを感じていた

「ずっとこうやっていられたらいいのにな」

私の髪を触りながら呟く健太の声が優しくて、くすぐったい気持ちだった

私も同じ気持ちだよ。そう言いたいのに私は目蓋が重くなり、いつの間にか眠りについていた

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