やさしい手のひら・中編【完結】
ご飯は食べてくるとさっき健太から連絡が入った

私は部屋の掃除をしながら健太が出る番組を見ていた

健太がテレビに映っていて、昨日会っていた健太がテレビに出ていることが信じられなかった

司会の人との話が終わり、健太達は歌いだした

久しぶりに健太の歌っている姿を見た。私達はこの広い東京で会えたんだ・・・それはとても偶然なことで奇跡にしても凄いこと。東京に来てまだ1ヶ月で健太に出会ったことに自分でも驚きだった

番組が終わり、私はお風呂にお湯を貯め健太が来るのを待っていた

ピンポン

時計を見ると10時半だった。健太だと思いインターホンを見てみると

「凌・・・」

頭に浮かんだのはどうしようと言う言葉だった

とりあえず開けなきゃと思い、玄関に行き鍵を開けた

「なんで連絡しないんだよ」

凌は開けた瞬間から怒っていた

「俺何回も電話してるよな」

そう言って中に入り、ソファに座って煙草を吸い出した。私はキッチンに行き、灰皿を持ってテーブルの上に置いた

「何があった?」

私の目を睨むように凌が言った。私は目を合わす事ができないで、すぐ逸らしてしまった

「会ったのか」

「えっ?」

「川崎さんに会ったんだろ」

「それは・・・」

「またかよ」

凌は突然立ち上がり、私の腕を掴んだ

「痛い、離して」

「俺がいるのにまた会ってんのかよ」

凌は凄い怒っていた。こんな怒っている凌を見たのは初めてだった。私は怖くなり、体が硬直していた

「いつ会ったんだよ」

「優香と・・・クラブに行った時・・・に偶然会って・・」

「昨日も会ってたのかよ!」

怖くて涙が出てくる。凌は私を床に押し倒し私の上に跨った。そして両腕を押さえ

「会えて嬉しかったか」

怖い、助けて

「なー聞いてるじゃん」

凌の目が笑っていない

「嫌っ」

凌が首筋にキスをし、私の服を脱がそうとしている

「凌やめ・・て・・お・・願い」

私は抵抗し、腕を解こうとした

「やめてっ!!」

私の服を無理やり脱がした

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