やさしい手のひら・中編【完結】
マンションまで送ってもらい新くんに「何にかあったらいつでもいいから連絡して」と、言われ新くんと別れた
重い足取りで私は自分の部屋へと入った
部屋は冷え切っていて、すぐにヒーターのスイッチをONにし、まだコートを着たままソファに腰を下ろし、私は携帯の電源を入れた
留守電もメールも入っていない。健太は一度も私に連絡をしていなかったんだ。それが無償に苛立ちを覚え、悔しくなる
私はソファに携帯を転がし、投げやりになった
でもその転がった携帯をもう一度手にし
「このままじゃいけないんだ・・・」
健太の名前を登録している画面を出し、勇気を振り絞って発信ボタンを押した
呼び出しの音が続く中、
「はい、だぁれ?」
またあの甘ったるい声が健太の携帯から聞こえ、その声の後ろで
「おい、勝手出るなって」
健太の声が聞こえた
その声を聞いてまた涙が頬を伝う
私はすぐに電話を切った
まだ一緒にいたんだね・・・
ガシャーン
私は携帯を壁に投げつけた。そして顔を手で覆って声出して泣いた
「ウワーン」
健太が・・・健太が遠のいて行く。理由を聞きたかったのに佐原樹里のあの声で私はもう健太とは終わったんだ・・・そう思った
佐原樹里と一緒にいることが健太の答えなのかもしれない・・・
私も新くんと一緒にいて、健太も佐原樹里と一緒にいた。お互い好き勝手やってる
どんな理由であれ私も健太も異性と一晩いたんだ。それは付き合っている中でルールを破ったこと。私も新くんとキスをしてしまった。自分で拒まなかった。その時点で健太を裏切ってしまっている
さまざまの思いの中私は、立ち上がり携帯を握り文字を打ち出した
「さようなら」
5文字だけを打ち送信ボタンを迷わず押したんだ
重い足取りで私は自分の部屋へと入った
部屋は冷え切っていて、すぐにヒーターのスイッチをONにし、まだコートを着たままソファに腰を下ろし、私は携帯の電源を入れた
留守電もメールも入っていない。健太は一度も私に連絡をしていなかったんだ。それが無償に苛立ちを覚え、悔しくなる
私はソファに携帯を転がし、投げやりになった
でもその転がった携帯をもう一度手にし
「このままじゃいけないんだ・・・」
健太の名前を登録している画面を出し、勇気を振り絞って発信ボタンを押した
呼び出しの音が続く中、
「はい、だぁれ?」
またあの甘ったるい声が健太の携帯から聞こえ、その声の後ろで
「おい、勝手出るなって」
健太の声が聞こえた
その声を聞いてまた涙が頬を伝う
私はすぐに電話を切った
まだ一緒にいたんだね・・・
ガシャーン
私は携帯を壁に投げつけた。そして顔を手で覆って声出して泣いた
「ウワーン」
健太が・・・健太が遠のいて行く。理由を聞きたかったのに佐原樹里のあの声で私はもう健太とは終わったんだ・・・そう思った
佐原樹里と一緒にいることが健太の答えなのかもしれない・・・
私も新くんと一緒にいて、健太も佐原樹里と一緒にいた。お互い好き勝手やってる
どんな理由であれ私も健太も異性と一晩いたんだ。それは付き合っている中でルールを破ったこと。私も新くんとキスをしてしまった。自分で拒まなかった。その時点で健太を裏切ってしまっている
さまざまの思いの中私は、立ち上がり携帯を握り文字を打ち出した
「さようなら」
5文字だけを打ち送信ボタンを迷わず押したんだ