やさしい手のひら・中編【完結】
私はこの香水の匂いが嫌で健太の胸を押し、自ら健太から離れた
そんな私を健太が悲しそうに見つめている
「俺の話を聞いてほしい」
そう言って私の両肩を掴んだ
聞きたいはずなのに、何を言われのかが怖い
私は健太の胸を見ていて、健太の顔を見ることが出来なかった
脅えている私に気付いたのか、私の肩から手を離し健太は中へ入って行った
私もその後に続き、ソファに座った健太の横に腰を下ろした
「亜美が来た日…」
健太は俯いたまま話しだした
「仕事が早く終わってマンションに帰ったら佐原がまたいたんだ…」
前も待ち伏せされていた
「またかと思って、帰れって言ったら…亜美のことを言いだしたんだ」
「えっ…私のこと?」
どうして私のことなの?
「俺と亜美のことをばらしてやるって言ったんだ。だから亜美のことを知らないって言ったら写真出しやがって、これを週刊誌や新聞社に流すって…」
ひどい…
「亜美は芸能人じゃないから普通の生活が出来なくなるんじゃないかって…だから条件はなんなのか聞いたんだ」
私は深呼吸をした
そんな私を健太が悲しそうに見つめている
「俺の話を聞いてほしい」
そう言って私の両肩を掴んだ
聞きたいはずなのに、何を言われのかが怖い
私は健太の胸を見ていて、健太の顔を見ることが出来なかった
脅えている私に気付いたのか、私の肩から手を離し健太は中へ入って行った
私もその後に続き、ソファに座った健太の横に腰を下ろした
「亜美が来た日…」
健太は俯いたまま話しだした
「仕事が早く終わってマンションに帰ったら佐原がまたいたんだ…」
前も待ち伏せされていた
「またかと思って、帰れって言ったら…亜美のことを言いだしたんだ」
「えっ…私のこと?」
どうして私のことなの?
「俺と亜美のことをばらしてやるって言ったんだ。だから亜美のことを知らないって言ったら写真出しやがって、これを週刊誌や新聞社に流すって…」
ひどい…
「亜美は芸能人じゃないから普通の生活が出来なくなるんじゃないかって…だから条件はなんなのか聞いたんだ」
私は深呼吸をした