やさしい手のひら・中編【完結】
「亜美、風呂入ろう」

私は先日、病院へ検査に行き異常なしと診断され、日常の生活をしていい、と言われた。だからお風呂もシャワーではなく湯船に浸かれる

「うん。私、お湯入れてくるね」

「いいよ。俺がするから」

健太が先にお風呂場へ行ってしまった

だめだな、私。なんでも健太にやってもらってる

「貯まったら音が鳴るって」

「凄いシステムだね」

「なんかいろんなシステムがあるみたいだぞ」

健太が留守の時、私は一人なんだから、ちゃんと覚えないと…

そんなことを考えながら私は健太とお風呂に入った

とても大きなお風呂で、2人で浸かってもまだ人が入れる大きさだった

久しぶりに健太とお風呂に入るのでなんだかとても緊張してしまい、私は俯いてばかりだった

「亜美どうした?」

「うん・・なんか恥ずかしい」

「一緒に入るの久しぶりだもんな」

クルッと前に向かされ

「こっち向いて」

そう言われたけど目線をどうしたらいいのかわからずにいると、私の頭を健太の方へと向かせた

「恥ずかしがることないんだよ」

ンッ

いきなりキスをして来たから目を瞑る余裕もなく

「目瞑れよ」

「だっていきなりだよ」

フッと口元を上げ

「するよ」

そう言って顔を近付け、優しくキスをし、それがだんだんと激しくなり私は息継ぎもできないぐらいで・・・

何度も何度も角度を変えながら健太は私を責めた

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