やさしい手のひら・中編【完結】
「ベット行こう」

私をお姫様抱っこをし、健太はリビングの電気を消し、寝室へ私を運んだ

ゆっくり私をベットに寝かせて、健太は上半身裸になった

「亜美、いい?」

薄暗い中で真剣な顔をしている健太を見て

「うん」

私は頷いた

なぜかわからないけど心臓がドキドキしていて、まるで初めての時のような気持ちで私は目を瞑っていた

ドキドキする中、私は健太を受け入れようと思った

ゆっくり私の頬に触れて

「亜美」

と呼ぶ声に私は目を開け

「うん?」

「怖い?」

怖いとかじゃないの・・・きっと流産したことが頭にあってそれから私達は触れることがなかったから緊張して・・・

私は

「緊張してるかも」

そう言った

「俺もだから」

私の手を取り、健太の心臓に手を当てた

確かに心臓の音がドキドキしているのが私にも通じた。私だけじゃない。健太も緊張している

私だけじゃないということに安心してしまう

そしてゆっくり健太が頬を撫でながら

「辛かったら言って」

私は首を縦に振り、健太がゆっくりと私の唇をなぞりながら

「好きだよ」

そう言ってキスを落としていく

優しいキスから激しいキスに変わり必死で健太についていった

何度も角度を変えてキスをする

私は健太の背中に手を回す

そして唇が離れ、首筋にもキスをし、私は声を押し殺していた
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